目覚ましもないのに自然と目が覚める時間。
それがあたしは五時なだけ。
どれだけ遅くに寝ても、どれだけ疲れていても、あたしの体は自然に目を覚ます。
「寝た気がしない……」
母さんのことを考えると眠れなかったのだ。
どうせ母さんはあたしのことを考えて眠れなかった、なんてこと無いのに。
ベッドから起き上がり、カーテンを開けた。
「結構明るい……」
夏のこの時間はもう結構明るい。
朝の静かな時間はあたしにとってとても有意義なものだ。
何をするわけでもないのに、ただボーっとするだけなのに、あたしはこの時間が大好きだった。
でも、大好きな時間っていうのははやく過ぎるもので、一時間がはやくすぎさっていく。
気が付くともう六時。
自分の準備をのんびりとする。
あー、髪の毛寝癖だらけだ。
まぁ、いっか。