その日の夕飯は、珍しく早く帰宅した父さんも交えて、久しぶりに賑やかだった。


父さんは、まるで娘が2人になったみたいだって、子どもみたいに、はしゃいでいた。


「凛子のお父さんとお母さんって優しいよね」


「香奈恵のことは、2人とも本当の娘だと思ってるのよ。だって、お腹の中にいる時からの付き合いなんだよ。3件先の隣同士で、ずっと付き合ってきたんだし。あたしたちは、香奈恵の悲しみを少しでも和らげることができたら、と思ってる」


「凛子……ありがとね」