甘い無口な彼氏





「比奈」



「あ、えと…」



こ、断れないよっ…。

と、あたふたしている私の横を透弥くんは通り過ぎた。


…通り過ぎた?



「えっ?」



振り向くと、透弥くんは既にレジに並んでいた。


透弥くんの後ろに、女子高生が並び透弥くんを見てきゃっきゃしている。


「と、透弥くんっ」


私は焦って透弥くんの隣に並ぶ。
女子高生は「やっぱねー」と、落胆していた。