私はサッサと着替えて教室に戻ろうか ………と思ったが、そんな気分にはなれなかったので勝手に帰った。 他人に分かってることを言われるのは嫌だ。 理事長は鋭い。 何でもお見通しと言わんばかりの目。 どこか自信に満ち溢れている感じがする。 苦手だ。 私の苦手なタイプの人間だ。 私はとぼとぼと歩きながら家に帰って行った。 ――ガチャ 私は家に帰って服を着替えてすぐにベッドに飛び込んだ。 今日は絶対に寝たくない。 “あの日”を思い出してしまう気がする。