もうすぐ、黒乱が攻めてくる金曜日だ。



兄貴はあれからよく、倉庫に泊まるようになっていた。



あれから、渡部とは何もない。



授業も普通だし。あの時のようなことも起こってない。



平和だ。



夜の繁華街は平和じゃないけど。



やっぱり、潰しても潰しても悪い奴はいるもんで。



私は一生月光にならなきゃいけないのか。



なんて思ってしまう。







私の机には案の定、落書きされていた。



落書きなんかへでもないっての。



私は“シネ”“ウザイ”と書かれている席に座った。