気がつくと、時間は8時を回っていた。
もう、そろそろ帰ろう。
私は立ち上がって帰る支度をし始めた。
「澪、帰るの?」
私の側に寄ってきて尋ねてきたのは瑞希だった。
『あー、うん。じゃーね。バイバーイ』
「待て」
優斗の低い声が私の耳に届いた。
『………なに』
「送る」
優斗はそう言い立ち上がった。
『別に送ってもらわなくていいんだけど。』
「夜だし危険だ。送る。」
………私が危険な目にあうとでも?
でも優斗たちは私が月光と知らないし、優斗絶対送るって言うだろうし……。
『分かった。』
私は仕方なく送られることにした。



