身動きを抑えられた体。



わー、どうしよ。殴られるー。



男だったら蹴り飛ばすけど、女子だし、学校だしここ。



ま、大人しく殴られておこう。



そんなとき―――



「何やってんだ」



優斗の怒り声が聞こえた。



「ゆ、優斗様!あの…っ、これは…!」



あたふたする女子。



あ、助かった。



「こ、この女が悪いんです!」



女子軍団はそれだけ言って逃げていった。



逃げ足だけは速い。



『……助けてくれて、ありがとう。』



「いや、別に。



つーか、いつから?」



『何が。』



「あーゆーの。」



いじめのことか。



『呼び出しは初めて。


いじめは………結構前から?』