「逃がさねぇ」

鳥肌が立った。

相手の方が背が高いからか、さらに怖さが倍増する。

不良の顔がどんどん私の唇に向かって近付いてくる。

「いやっ、ぁ...」

抗おうとしても男の子には、敵わない。

誰か、

誰か、

誰か。