目を開けると痛みはやっぱり引くことはないまま、しかし家族全員が居た。
「ごほっ…ごほっ…」
――こんな姿親父には見られたくなかったな…
先生は苦しそうな表情で俺を見つめている。
あぁ…そうか。
俺は今日………逝くのか…
俺は全てを悟った。
俺の右手には美雪と龍騎が奇跡的に写っている写真が握られている。
くそ……こんな所で終わるなんて……
「兄貴、何か言いたいことある?」
七海……1つだけ…あるんだ…
俺が言わなかったこと。
ずっと言えずに後悔していることが。
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