「今日から私達は夫婦なのね、龍さん。」 見合いから数日後。 とうとう俺は十文字のお嬢さん――梨華さん――と同じ屋根の下で暮らすことになった。 「仕事が忙しくてなかなか帰って来ない日が多いと思いますが…どうぞ宜しくお願いします。」 「気遣ってくれるのね。 ――優しい人。」 …それ以上俺を好きにならないでほしい。 俺が貴女に振り向くことはないのだから。