「あの人は…何も分からない人なの。ごめんなさい。何もしてあげられなくて……」 「母さん、もう良いよ。母さんは俺のこと分かってくれてるから…それで充分だ。」 「私は美雪ちゃんみたいな心が綺麗な子と龍には一緒になってほしいわ。」 「私の心はドロドロですよ?」 決して綺麗じゃない。 壊れている。 「いいえ。目を見ればわかるもの。あなたはとても綺麗な心の持ち主よ。」 ……この人はあの夫が居なければここまで美しく笑えるものなのか…