下川真希。 その名前を見た僕は、神の性格の悪さに怒りさえ感じた。 この子があの時の… いや、過去の記憶を悠長に辿っている場合ではない。 僕はポケットにカードを戻すと、部屋に設置されている古びた固定電話の受話器を掴みフロントへ電話をかける。 気だるそうな電話の相手に多少の苛立ちを覚えながらオーダーを通し、真希をベッドへと移し布団をかけた。