時が経ち、店長は男であることに慣れてきていた。
少なくともこの国唯一の男性である店長。
ハーレム状態になりそうなのだが、元からそんなに有名じゃないし、興味ある人なんていないのがこの世界だ。
だから男がいないんだ。
「店長!女王様からのお手紙です!!食べますか?」
金髪の可愛い少女(自慢じゃないが私のアバターです。)がその唯一の男性である店長に、紙切れを持って走り寄る。
「ヤギじゃないから。食べないから。」
店長は手紙を受け取った。
「お返事は私が書きたいです!!『さっきのお手紙御用事なあ…』」
「黙れ、クビにするぞ?」
脅されてアバターは黙る。
何せこの店長の店のアルバイトなのだから。
「店長。」
「後回しに出来ないか?」
手紙を開きながら店長がアルバイトを制止させる。
「じゃ、後ででいいです。」
「すまんな。」
店長が可愛いらしい顔で笑う。
(…!?何?この気持ち!!店長…それは反則です…。by アルバイト)
「何ィィ!?」
バカみたいなリアクションをする店長。
「どうかしましたか?殿?」
「違う、殿違う。見ろこれ!!」
「股間を見せ付けないでください…。」
「誰がいつ見せ付けた!?その下ネタ反応止めろ!!」
店長のさしだした王女様からの手紙には、こう書かれていた。

『店長さんへ
       この国唯一の男性である貴方へお願いがあります。
       私のペットのラブリアス・ネズミのりっくんの件です。
       (中略)と言うことで城へ来ていただけますか。』

どういうことだ?
普通文中にマジで(中略)って入れるか?
と、店長は思った。
「店長~、どんなエロっちい写真だったんです?」
「だから何でさっきからそっち方向にもって行きたがる!?」
店長は、手紙の内容をアルバイトに説明し、城へと向かった。