モリリスはとても可愛い猫である。リスではない。猫だ。
伊達に森の妖精とか呼ばれてない。
その体の小ささと見るものすべてを虜にしてしまうようなつぶらな瞳。
見つけても捕まえるという行動に移ることなど、とても難しいのだ。
「何逃げてるんだよ。」
店長さん、今モリリスの説明をしているんです。
「早く帰りたいのだが…ストーリーを進めてくれないかと言っているのだが。」
しょうがない。絶対御都合主義!!スペシャルイベントスタート!!
ドラゴン召喚!!
「わお!ドラゴン!!」
そうです。アルバイト君。これが伝説のドラゴンです。
「…。」
店長、どうしましたか?
「可愛い…。」
そうでしょう。この世界には可愛いものしか存在しないのです。
強さよりも可愛さが優先される世界なのです。
それでもドラゴンはちょっと強いですよ。
「ブレイク・ウインドーーーー!!」
ちょっ!!店長!!まだ待って!!
店長が腰に挿してある剣を抜いて、なんかいろいろあってすごい斬撃をドラゴンに与える。
しかし、ドラゴンはそれを避ける。
ズガッ!!バシュッ!!
モロ直・撃♪
ドラゴォォォォォン!!
「キュイィィィィィ!!」
高音質の可愛い断末魔の叫びを挙げて倒れるドラゴン。
可愛いとか言って次の瞬間に斬りかかる…店長。いつか復讐してやる。
倒れたキューティードラゴンから可愛い部位を剥ぎ取る店長。
はい、モン●ンのノリです。
「何?これでイベント終了?呆気ないね。」
イベント起こす前に店長自身が潰したんですよ。
可愛い部位を剥ぎ取られたキューティードラゴンは起き上がり、スタコラサッサと逃げていった。
あのドラゴンに乗って帰って貰おうと思ったのに…。
もういいです。究極御都合主義魔法!!ワープ!!



「あれ?ここは?」
店です。あなたの。
「作者…貴方はこの物語をどうしたいんだ?壊したいのか?」
壊されるほどのものだとでも思っているんですか?
「お前の作った話だろ…。」
…FIN