*人気者の彼




私の隣の席の“ナツメくん”は、男子にも女子にも人気がある。




『ナツメ〜!今日遊び行くよな?』



ほら、今も遊びの誘いを受けている様子だ。




『わりぃ!今日、部活!』




そう言ってナツメくんは、申し訳なさそうに手をあわせる。






『そっか…部活ならしゃ〜ねぇ〜な〜!じゃ、また今度行こうぜ?』




『おう!わざわざ誘ってくれてありがとな!』



…いいな…私も友達にあんな風に誘われてみたい…。




私は、隣の席でのやりとりに思わずため息をこぼした。