アイツ色に染まるお前

俺はお前が好きだ!

いきなり、こんなことを言っている俺は変なのか?

変だ、明らかに変だ。

でも、それくらい俺はお前が好きだ。

-2年前。

あれは忘れもしない、2年前の残暑がまだ残る秋。

俺が高校1年生の、2学期の始業式の日。

俺がお前に初めて会った日。

校長の長いながぁい退屈なお話も終わり、始業式が終わった。

やっと教室に着き、俺はおおあくびを出した。

もう俺の目は、睡眠モードに入っている。

それを、必死で食い止めていると…

教室のドアがガラッと開いた。

担任の西田(にしだ)だ。

あぁ見えても、奥さんと、子供がいるらしい。

先生が真ん中の教卓に立つと、委員長がタイミング良く号令をかける。

俺も、眠い体を必死に動かし従った。

次に、クラスの誰もが予測していなかったであろう言葉が先生の口から出た。

「はい、皆良く聞けよぉ!新学期早々あれですが、ここでこの1年 B組に転校生を紹介します。」

クラス中がざわつく。

男子からは、先生に向かって「女の子ですかぁ?」や、「可愛い子ですかぁ?」などの言葉が飛び交う。

女子は席が近い同士で、ひそひそと「かっこいいのかなぁ?」とか、「可愛い女子だったら嫌だね。」などと思い思いの言葉が飛び交う。

でも、俺は興味がない。

女であろうと、男であろうと。

俺は、関わる気はこれっぽっちもない。

だが、俺の前の席のヤツは違ったようだ。

「なぁ、健(けん)。どんなヤツだろう?可愛い女の子だったら良いなぁ〜」

鼻の下をびよんびよんに伸ばしながら言う、俺の親友翔(しょう)。

「俺は、別に興味ねぇよ。」

そっけなく言った。

「何だよ、つまんねぇなぁ〜」

翔が、唇を尖らせて言った。

「皆、し、ず、か、に!じゃあ、入ってもらいます。どうぞ、入って!」

俺も、一応顔を向けた。