「なんか、私がバイトに誘ったばっかりにゴメンね。バイト代、持ってきた。」

プレゼントを買うためのバイトだったけど、今は修哉に合わせる顔がない。

「ありがと。紗英のせいじゃないよ。」

「うん。でも、桜井先輩にお礼は言ってね。柚菜のこと助けてくれて、家まで抱き抱えて運んでくれたんだよ。」

そうだ。あのクマは桜井先輩。
私を助けてくれたのは桜井先輩だった。