未来へ

私が店の前で靴擦れに絆創膏を貼っていると、エプロンをはずした先輩が店から出てきた。

「じゃ、行こっか。あ、自転車置いてあるのオレの家なんだけど、そこまで歩ける?すぐ近くなんだけど。」

私は無言でうなずく。

仕方なしに足を引きずりながら歩き始めたとき、雨が降り出した。

当然傘は持っていない。
「雨降ってきたね。濡れないうちに行くぞ。」

そう言うと先輩は私の荷物を持ってくれた。

雨は次第に強くなり先輩の家に着いたときにはすでに二人ともずぶ濡れだった。