ボクを1人にして…

泣かせて…

笑ってたのは誰?


そばにいてくれなかったのは誰?



なんで…そんな酷いことを言うの…?



ボクのなにがいけなかったの…?



『先輩になにがわかる…?』

やっとの思いで口を開いて出た言葉がそれだった…


きっと、その時のボクは感情的になっていたと思う。


先輩はなにも言わずにボクの頬を叩いた

そして涙を流した…。


『うちはなにも知らん…
だから、教えてぇよ…
うち、もっとあんたのこと知りたいんよ?
だから…1人で抱え込まんで…
お願いだから…
うちを頼って…?』


先輩は泣きながらボクを抱き締めてくれた…。


背が低いのに
背の高いボクを母親のように抱き締めてくれた…。

すっごく温かかった…。

ボクはその時、初めて声を上げて泣いた。


先輩に酷いことを言った…

お母さんがお腹を切ってまで
産んでくれた体を傷付けた…

『痛かった…苦しかった…』


先輩にずっと溜め込んでいたことを
すべて言った。