* * *
「ホームルーム始めるよー、」
あたしの声に席につくクラスメイト。
今だ木の匂い香る教室は、あたしにとって大切な居場所。
ホームルームが始まる前の挨拶に胸が弾ける。
毎日学校に行きたくて、行きたくて。
実質、今考えると良君に逢いたかっただけかも知れない。
でも友達が最高なのも確か。
「はい、寝ないで。」
ホームルームの挨拶。
1人立たない男。
良君だ、昨日どれ程寝たんだろうか。
大あくびを堂々と置いて、木材の机にうつ伏せになってる。
立て、いいから立て。
寝るな、と目で訴えているが届いていないだろう。
素晴らしく起きない。
「寝ないで、」
クラスの子がクスクス笑う中、あたしは必死に呼び掛けた。
やっと上げた良君の顔は『不機嫌』と言う言葉が一番似合う。
わがままか。
遂、ツッコミそうになり頭の中だけでツッコミを入れる。
「今寝てるの五月蝿い。」
何を言うかと思えば。
それが駄目だと言っているのだ。
でも今の表情、アレに惚れた自分は何なんだろうか。
眠たそうな瞼を閉じれば艶やかな髪が風に靡いた。



