セーラは気を使っているようだが、そんなものはいらない。


オレは理由をつければ納得してくれた。


ローもリュウを教えるという条件付で了承してくれた。


オレもリュウを教えてくれるのはありがたい。


あいつは容量が悪いからな・・・。


駅で別れ際に思わず声を掛けてしまった。


オレらしくないな。


セーラといると調子狂う・・・・・。


でも悪い気はしないのは不思議だ。


とっ、そんな事考えてる場合じゃない!


オレは彼女の目を見れないまま、俯きながら言葉を放った。


「ナツと別れた後1人で帰るのは危ないだろう。駅までだがナツを含めた4人で帰らないか?」


駄目元で提案してみた。


いくらなんでも断られるだろうと、諦めたとき時。


『えっ?いいの?やった!』


ん?


自分が諦めていた可能性が実現された事に驚いた。


それもセーラの顔からは"断る"という答えなんか微塵も無いという笑顔で。


オレはフッと笑った。


彼女には敵わないな。