オレの答えに安心したのかそのまま話を続ける彼女を見て、気づかれてないとホッと胸を撫で下ろした。


するとセーラはオレにラッピングした袋を見せ、ふわりと笑った。


どうやらお礼にクッキー作ってきたらしい。


オレはセーラからクッキーを貰える嬉しさで頬が緩む。


受け取ろうとしようと手を伸ばそうとするが、彼女がアレルギーや好きじゃないとかブツブツ言いながら自分の方へ引き戻し始めた。


もしかしてオレが断るとでも思ってるのか?多分オレはまずくても、アレルギーであっても食べるけどな。


そんなことは恥かしくて言えないけどな・・・・てか、オレ食べないなんて言ってないのに!


せっかくのクッキーを鞄へしまおうとしているのを見て、急いでセーラの手から取り上げた。


そしてまだオレの行動に驚いている彼女にわざと少しむくれながら、


「誰も食べないなんて言ってないでしょーが!勝手にしまうな!」


そう言ってオレはセーラに笑いかけ、クッキーを口に入れた。