さっきと様子が違うことに気がつき彼女に聞いてみると、顔を上げて笑った。


でもさっきまでの笑顔と違う・・・どう言えばいいだろう。


ぎこちない感じでなんか違和感がある。


彼女はそのぎこちない笑顔で笑いかけてくるので、聞こうにも聞けなかった。


そして心の端に引っ掛かるようなものを感じながら、彼女に声をかけ学校へ歩き出した。


部活の話をすると彼女はニコニコと楽しそうに聞いてくれるから、セーラと話のが凄く楽しくてたくさん聞いてほしくなる。


ふと隣を見ると首を傾げている。


セーラはオレの方へ振り向き、不思議に思った事をその唇から白い煙を吐きながら聞いてきた。


「片山君はなんで私の名前知ってるの?」


ドキッ!!!!意思して聞いてたとか言えねーしな・・・。


「・・・っ・・・な・なんでって・・・・じ・自己紹介!自己紹介のときに聞いてたからだよ。」


自分でも笑えるぐらいギクシャクしてたけど、言い逃れできたのか?


ほんと嘘つく才能無いわ・・・。


そういやセーラもなんで俺の事知ってんだろう?


セーラに聞き返してみるとセーラも自己紹介の時に聞いたらしい。


少し・・・ほんの少し自分の事を気にかけてくれたのかと、期待しちまったのは秘密。


そして一拍空いて次の話へ移ろうとした時、彼女が昨日のお礼を言いたいといってきた。


そんなのよかったのに。


セーラは「ありがとう」と満面の笑みで笑いかけてきた。


その瞬間オレの顔に熱が集まるが自分でも分かった。


手でニヤけそうな口を覆って、彼女から真っ赤だろう顔が見えないように背けた。


助けてあげててよかった~~\\\\!!!


セーラはオレの行動を見て、自分が何か言ってしまったのではないのか心配になったみたいで声をかけてきた。


オレはまだ冷たい春風を頬にあて、熱を冷ましてなんでもないとセーラに伝えた。