セーラ★ side



次の日自分の身支度を整え、机に置いてあるラッピングしたクッキーを鞄に詰めて、家を出た。


駅に着き電車を待っていると、アナウンスがホームに鳴り響いた。


♪~♪

「トラブルが発生しましたので、10分遅れが生じています。申し訳ありません。」

♪~♪


10分・・・


自分の腕時計を見て、時間を確認する。


まぁ、間に合うからいいけど。


そのままベンチに腰をかけ電車を待った。


いつもより長く待っていると、電車の来る音楽がホームに鳴り響き、そのままセーラは、10分遅れた電車に乗った。


電車が遅れたせいかいつもの2倍以上の人が乗っていて、座ることができない。


あきらめて、ドアの前で立っていると同じ学校の制服を着た男の子が目に入った。


と、いうか目に付いた。


見覚えのあるクリーム色の髪の毛。


あれっ?あの髪・・・どこかで・・・。


ジーッと彼を見ていると・・・、ふいにこちらを向いた。


やっぱり!リュウ君だ!!


同じ電車に乗ってるんだ。


というか、どーしよう・・・・。


今話しかけたほうがいいかな。


でも朝から迷惑かも・・・。


セーラがあたふたしていると、視線に気がついたのかこっちに振り向いた。