「うぅぅ・・阿達君、また山本さんといるぅ・・」
教室の窓から外を眺め泣く人一名。

「あらま・・。でもさ、彩華が阿達君を好きになったことだけは称えられるよ。」
隣では呆れつつも自分を尊敬している人がいる。


【早くプリント持ってきてよね~。】
【しょうがね~じゃん。忘れたのぉ♪】

それはとても明るい表情の2人だった。


「こらぁ!笑ってんなぁ!!(泣)」
そして叫ぶ。

「彩華、落ち着け!」

「うぅぅ・・(泣)」


私、安藤彩華-アンドウ アヤカ-の好きな人阿達竜哉-アダチ リュウヤ-君は、山本さんと幼なじみ。そして、阿達君がたったひとりに笑いかける女の子が山本さんだ。


「阿達君、山本さんと付き合ってるんでしょ?」
隣から声がする。

「まだわかんないもん!(泣)」

「いやいや・・Uu普通に噂あるから・・」

「信じない!!」


「そもそもさ、彩華が阿達君を好きになったわけって何?」

「・・・入学したとき・・――」

まだ少し涙声で語りだした。