「バーーーカ!!!」



「なっ… バカはどっちよ!バカ!」





毎日繰り返されるこの会話。




「お前、チビだな!!」



「は??そこいって、2センチしか違わないと思うんですけど。」




これまた毎日繰り返される会話。




「なんでお前が隣の席なんだよ…」



「それはこっちのセリフ!」







そう。
私、神崎侑里は、隣の席の高瀬敦士が大嫌いなのです。

それはクラス中が知っていて、みんな私を励ましてくれる…




はずなのに…




「お!毎日仲いいな~!」



「夫婦ゲンカなら違うところでしろよなーー」



「ほんとは付き合ってるんじゃないの?」






なぜか勝手に

「神崎と高瀬は付き合っている」

なんてことに…

今では学校中が知っていて、公認カップルなんだとか…






「神崎と夫婦とか… お前ら、マジやめろよ!寒気する…」



「ちょっと高瀬!ちゃんと誤解、解いてよ!」



「は?お前がなんとかしろよ!」






なんなのコイツ…

ムカツク!!






ガラッッ




「お前らーー、席つけ。HR始めるぞ。
お、神崎と高瀬はまた夫婦ゲンカしてんのか。」




担任まで…!






「「違いますから!!!!!」」