セヴィロスが驚いたように、目を大きく見開きリズヴァーンをまじまじと見つめる。
「そうだ。皆の想いを受け、お前が生まれ、皆の想いを受け、また、この腹の子も生まれる。」
「…なら、僕の想いも、お腹の子に伝わっているのでしょうか?」
「あぁ。口うるさい父と兄だと、伝わっているのだろう。」
リズヴァーンが愉しそうに言いながら、撫でるのを止め、その視線を望美に向ける。
望美はニッコリと笑って、セヴィロスを振り返った。
「セヴィは、周りのみんなが好きでしょう?」
「はい。」
「それはきっと、私のお腹の中で、みんなの想いを受け止めたからよ。」
「…そう、なのでしょうか…?」
「そうよ。でなきゃ、あんなにクセのあるみんなに懐くわけがないもの。」
望美がきっぱりと言い切れば、クスクスと少し離れたところから、声がした。
「それは、僕たちのことですか?望美さん。」
柔らかな声は昔のまま。
だが、昔より大分優しい空気を纏うようになった弁慶が、笑いながら三人に、声をかけてきた。
「お前は、もう少し、まともなことを言えんのか。」
その強い口調は変わらない。
でも、ずっとその瞳が優しくなった九郎が、呆れたような声を出した。
「だって、本当のコトだもん。」
望美は楽しそうに、兄とも慕う二人に言う。
言われた二人は、苦笑を浮かべながら、リズヴァーンと望美の傍に腰を下ろした。
「ね。セヴィ。そんなに心配しなくても、ちゃんとあなたの兄弟を生むよ。」
望美は優しく、セヴィロスに語り掛ける。
「母上…。」
「だから、安心して。」
ニコニコ笑いながら話す望美に、セヴィロスが小さく肯いた。
「でも、僕は心配してもいいのですよね?それは腹の子にも伝わるんですよね?」
「そうだ。皆の想いを受け、お前が生まれ、皆の想いを受け、また、この腹の子も生まれる。」
「…なら、僕の想いも、お腹の子に伝わっているのでしょうか?」
「あぁ。口うるさい父と兄だと、伝わっているのだろう。」
リズヴァーンが愉しそうに言いながら、撫でるのを止め、その視線を望美に向ける。
望美はニッコリと笑って、セヴィロスを振り返った。
「セヴィは、周りのみんなが好きでしょう?」
「はい。」
「それはきっと、私のお腹の中で、みんなの想いを受け止めたからよ。」
「…そう、なのでしょうか…?」
「そうよ。でなきゃ、あんなにクセのあるみんなに懐くわけがないもの。」
望美がきっぱりと言い切れば、クスクスと少し離れたところから、声がした。
「それは、僕たちのことですか?望美さん。」
柔らかな声は昔のまま。
だが、昔より大分優しい空気を纏うようになった弁慶が、笑いながら三人に、声をかけてきた。
「お前は、もう少し、まともなことを言えんのか。」
その強い口調は変わらない。
でも、ずっとその瞳が優しくなった九郎が、呆れたような声を出した。
「だって、本当のコトだもん。」
望美は楽しそうに、兄とも慕う二人に言う。
言われた二人は、苦笑を浮かべながら、リズヴァーンと望美の傍に腰を下ろした。
「ね。セヴィ。そんなに心配しなくても、ちゃんとあなたの兄弟を生むよ。」
望美は優しく、セヴィロスに語り掛ける。
「母上…。」
「だから、安心して。」
ニコニコ笑いながら話す望美に、セヴィロスが小さく肯いた。
「でも、僕は心配してもいいのですよね?それは腹の子にも伝わるんですよね?」

