あの後、教室前の廊下に転移した二人はガイが来るまで魔法で制服に着替え、他愛ない話をしていた。



「この制服、結構いいですね」



「ああ、温度調節の魔法陣も組み込まれているしな」



「夏服必要ないですよね」



「暑いだろ、見た目が」



「ああ、なるほど」



ダンッ



「なるほど、じゃ………ねえ、よっ………」



曲がり角を踏み込む音と荒い息をしながら文句を言うガイが現れた。



「遅かったな、ガイ」



「だから遅かったな、じゃねえっ」