しかしそれらはもはや伝説。 お伽噺の世界の話となってしまっている。 「何故、そんな物が此処に………」 信じられない、という表情で呆然とこの下にあるであろう床をみつめる。 「あれは、伝説なんかじゃなかったんだよ」 ポツリと呟いた黒帝の言葉が妙に部屋に響いた。 「全ては実在していた。 死の聖剣も、堕ちた勇者も、 ────勇者迫害という、その事実も」