「ふざけるな狸ジ「ロイ」………なんだよユトア」
「話が進みません。それはまた今度にして下さい」
正論を言われて返答につまるロイ。
ぐっ、と黙り、ひとつ舌打ちをしてソファーに座った。
「この学校には、前から魔物が集まりやすかった」
「………ああ」
唐突に語りだしたユダに、話がわからないながらもとりあえず聞く二人。
四人の姿はもうすでに学校の人間ではなく、土帝、氷帝、黒帝、水帝としての姿だった。
「襲ってくる魔物から生徒と職員を守るために土帝であるわしがこの学校に派遣された」
なるほど、と二人は納得する。
もともと帝が学校にいるのが可笑しいのだ。
それなのにここには二人の帝、そして今日、最強である黒帝とその右腕のひとりである水帝が呼ばれた。



