ふと、ユダが目線を項垂れているガイの頭上に移し、面白そうに呟いた。
「そろそろ来るの
(この魔力は強制転移か?
全く……大方ろくな説明もせずに無理矢理送ってきたんじゃろう)」
ふむ、とまたひとつ頷いて、のんきにガイに告げる。
「どうでもよいが、ガイ先生
………そこを退かんと転校生に押しつぶされるぞ?」
「は?しかしこの学園には転移防止の結界が………ウギャッ」
言い終わる前に、転移し(降っ)てきた二人―――ロイとユトアに潰された。
「くそ………なんで学園なんかに通わなきゃいけないんだ」
「それは僕らが学生だからですよ、ロイ」
不機嫌なロイとそれをなだめるユトア。
ホッホッホ、と楽しそうに笑うユダ。
………そして未だ踏みつぶされいるガイ。
これをカオスと言わずに何と言おうか。