場所は変わってフィリオ学園理事長室。



二人の少年とある女性――――








ではなく、



学園長のユダ・ユナイトと、一年B組副担任教師、ガイ・アーレスが椅子に座って向かい合っていた。



「………つまり」



嫌そうな顔をしたガイが言った。



「うちのクラスに転校生がくる、と」



うむ、と、長い髭が似合う年齢不詳――本人は126歳だと言っている――の理事長が頷いた。



それを聞いてガイは頭をかかえ、めんどくせぇ~、と唸った。




「なんでこんなタイミングの悪い時に………」



「仕方あるまいよ。来るものほ来る。


ただ、担任教師のいない今ガイ先生ひとりでやってもらう事になるが……まあ、運が悪かったと思ってくれ」



ユダの全く心がこもっていない励ましに、ガイはがっくりと肩を落とした。