「さっきのは、リュウの言い方が悪かったけど、
ここは少し危険なんだよね。
だから…私の家で話を聞こうかな?」

「おい!いいのかよ?こんな誰かも
わかんねー女家に入れて!」

確かに誰かは知らないかもしれないけどそんな言い

方しなくても。

そのことに少しムッとして、

「私は凛よ!それ意外の何者でもないわ!」

久しぶりに叫んだ気がする。

私以外の2人は下を向いて小刻みにぷるぷる震えて

いた。

かと思うと、お腹を押さえて笑っていた。

状況が理解できないでポカンと見ていると、リュウが

口を開いた。

「いや、悪りぃ、俺にこんなに堂々と啖呵を切って
きたヤツは初めてだったからつい。」

「ほんとよね、いや~おもしろいわ。」

ますます訳わかんないよ。

「これからよろしくな。」
「これからよろしくね。」

二人の差し出した手はほぼ同時で、

息ぴったりだなと思いながら手をとった。