沙希side



「バカだよな... 
 小4で愛すとか愛されるとか。」

「はい。バカです。でも...その沙希さんは羨ましいです...」


 なんで私泣いてるの...?
 裕太と一緒にいるから?...

 裕太がまだ私のこと好きでいてくれたから...

 裕太の言葉で私は再確認した。

 裕太が私を想っていてくれていたように私は裕太のことを想ってた。

 今までは親の関係もあって自分の気持ちに嘘ついてばっかだったんだ。

「なんで泣いてんだよ。」

「私もその気持ち分かりますから。」

 いつもの私ならきっと ”泣いてないです”とか言うのに...
 私...裕太に沙希だって気づいてほしいけど....やっぱり怖い...

 だけど自分の気持ちとは裏腹で口は勝手に動いてる。

「お前もそんな恋愛してんのか(笑)」

「うるさいです。いいですか?早く仕事しないと時間なくなりますよ。」

「はぁい。」




 終わったーーーー!!!!!

「岡田くん!!終わりましたよ!」

「・・・」

 寝てんのか...

 私は先に帰るという置手紙を残して教室を出ようとした...

「さ、沙希....行かないで...俺を一人にしないで...」

「///     だから私は!!!」

 なるべく平然を装う。

「寝言...か。」

 なんか少し残念。

 でも私の足はあなたのもとに向かってた...

 チュッ



   

  
 触れるだけ...

 ホントに少しだけ....


 神様....

 









 私に裕太のことを愛する権利をください....