電話番号をメモしていると、鏡が急に変になっていく。 「え…なにこれ」 鏡には奏太が半分と、私が半分写っている。 元の鏡に戻っちゃう! 鏡を叩いてみるが、変わらない。 ついには、普通の鏡に戻ってしまった。 「……嘘」 握っている紙を見る。 奏太の電話番号。 五年後、絶対かけよう。 私は鏡に布をかけ、紙を机の引き出しにしまった。