「じゃあ、自由時間でーす!皆さん自由に泳いで下さい!」
照りつける太陽。に、照らされたプールの水。
「はあ~気持ちいい!」
夏真っ盛り。
「女子の水着・・・いいな~」
「なあ!聖はだれが好み??」
「はあ!?俺はそんな子いないよ」
そんな男子の会話。会話自体はいやだけど、聖くんがいる。
「穐は誰が好み??」
「俺は・・・神永さんかな・・・」
「だよなー!!俺も!」
「ハァ!?あいつのどこがいいんだよ?」
「そらあ」
ちらっと男子が私を見た。私はあくまで聞いていないフリをした。
「あの長い髪だろ?引きしまった体・・・露出感たっぷりの髪・・・」
私って、そう見えるんだ・・・
「まあ、うちのクラスで一番胸でかいのって、神永だよな」
「ちょっおまえら。神永が見てる!」
ようやく気付いたのか、憐れみのこもった目で見つめていた私を見て、水の中にもぐっていった。
「ヤダあ~!男子って変態!」
そう言ったのは、斎藤奈々だった。
「そうだ!後で話あるから水着のままで待ってて?」
「・・・分かった」
なんで水着?
「はーい。じゃ、各自解散でーす!」
斎藤奈々が男子に近づく。
「ねえ、みんな・・・」
十分後。
「おーそーいー!」
1人で更衣室にいた。もうみんな帰ってしまった。その時。
『カタン・・・』
やっと来た!
「斎藤さん、話って・・・」
体が固まった。
「尾崎くんと、前田くん・・・」
なんで二人が!?急いでロッカーにあるタオルで隠した。
「なっなんでここに?」
二人は何も言わずにゆっくりと近づいてきた。
「えっ・・・」
『カチャン』
鍵をした音だった。一瞬にして、状況が分かった。
「いやっ・・・」
後ろには尾崎くんがいたため、肩を両手で掴まれた。
「しっかり押さえてろよ・・・」
振り払おうとしたが、ものすごい力で抑え込まれた。
その時・・・
「神永さん?神永さん!」
戸倉くんの声・・・
「戸倉くん!助けて!!」
『バン!!』
ドアがけやぶられた。
「おいっ!おまえら何やってんだよ!」
「聖・・・」
尾崎くんと、前田くんは口を開いた。
「俺たち・・・斎藤に弱み握られて・・・秘密にするから神永を襲えって・・・」
斎藤・・・
「なんで・・・こんな事・・・」
「とっとりあえず・・・ふっ服を神永さん!」
はっと見ると、水着が肩まではがれ、胸が少し・・・
「きゃっきゃあああああああああ」
その後、どうやって家に帰ったのか、憶えていない・・・