桜「・・・数年後にはそんな日が来ます。でも・・・平助君は引きとめますよ」

土「あぁ」

私たちは軽く言葉をかわすと、新しく与えられた部屋へとそれぞれ戻った。

ここ、西本願寺に屯所を移した私たち。

隊士が増えたことで手狭になった屯所を出た私たちが写ったのがここだった。

でも、ここのお坊さんたちは尊王攘夷派だ。

私たちがここに来るのを快く受け入れるはずがない。

だけど、今私たちはこうしてここに移り住んでいる。

それは伊東さんがいるから。

ここに移り住むのを提案したのも伊東さん。

伊東さんは尊王攘夷派とのつながりがあるということだ。

今まですべてが史実通りに進んでいる。

廊下を進みながらそんなことを考える。

私は自室の戸をあけると目を見開いた。