彼は私の金魚。




膨れた顔をしたかと思えばどこか寂し気な顔をする。



「相手にされていない事はわかっているんです。
 でも…諦められないんです。
 他の誰かなんて考えられないんです。」



そう言った顔に先ほどの寂しさはなかった。



「なーんてっですね。
 申し訳ありません。つまらない話でしたね。」

「そこまで人を想えるなんて素敵だわ。
 想われている人は幸せ者ね。」