何かの物音で目が覚めた。 気が付くと私は、自室のベッドの上にいた。 「申し訳ありません。起こしてしまいましたね。」 目の前には爽の姿があった。 「お体の具合はどうですか?」 「だいぶいいわ。 爽……迷惑をかけたわ……。」 「迷惑だなんて決して思いませんよ。 むしろ光栄ですよ。 爽世様の世話が焼けるのですから」 そう言っていたずらに微笑む。