「うん、そうだよ。」
彼女はそう答えた。
やっぱり誰かに似てると思ってたんだ。

「橋本くん、本当ありがとう!またお礼させて。」
断ろうかと思った。けれど、
「お兄ちゃん!お礼させて。」
洸太も言うからさすがに断れなかった。

「あ!今日家に洸太と私しかいないの!家で夜ご飯食べてく?」
田宮が言った。
まさかそんなこと言われると思ってなかった。
うちは父さんも母さんも忙しくて、あまり食卓を一緒に囲んだ記憶がない。
だから誘われたのが嬉しかったんだろう。
「いいの?」
気づいたときにはそう言ってしまっていた。
「いいよ、全然。迷惑かけちゃったし。」



田宮家で夜ご飯を食べることになった。