―――…

「え…?」

耳を疑った。

「…だ、から…篠原が、好きなの」

同じクラスの凜ちゃんが言う。

篠原って誰だっけー…。

あ、そうだ。

…あの美青年か。

謝ろうと努力したものの、恥ずかしくて謝れなかった。

何気記憶から消え失せようとしていた思い出が蘇ってきた。

動揺しちゃダメだ。
せっかく教えてくれたんだもの、応援するって言わなきゃ。

「…マジかっ!応援するぞっ!」

「…うん、ありがと…」

頬を赤らめて言う凜ちゃん。

凜ちゃんと篠原君は幼なじみらしい。

良いねー。そういうの。

凜ちゃんと篠原君が並んだら絵になりそう。