「こんな私に関係のない話をなさられるのなら、帰らせていただきます。」 私はくるっと向きを変え、図書館の出口の方へ。 「じゃあ、私が月野先生とお付き合いしても構わない?」 良いわけない。 だけどこのタイミングで立ち止まったり言葉をつまらせば、怪しまれる。 相手は先生で大人だ。 「好きにして下さい。」 「ありがとう…嬉しいわ。 実は私、月野先生が好きだったの。」 私は失礼しました、と言って扉を閉めた。