「先輩、最後にもう1回コンクール曲、やりませんか?」 ――そう、本来なら引退会で楽器を演奏することはない。 だけど昨日先生にお願いして使用許可をもらったんだ。 先輩達は戸惑っている。 「私、やりたい。」 そう言ってくれたのは酒井先輩だった。 「んじゃあ、俺が指揮やるからいつもの席着けよ。」 「「「「「はい!!」」」」」