私達の出番がやってきた。 皆、いつになく緊張していて…集中していた。 きっと今、皆が同じ想いを抱いている。 私は踏みしめながら舞台の上を歩き、自分の席へ。 風先輩に名島さん、唯川先輩と目が合い、全員で頷いた。 ―――大丈夫。 焦らないで練習通りやれば良い。 先生が一瞬ニコリと笑い、雰囲気を和ませてくれる。 ――そうして彼は指揮を始めた。