「違います!」 「陽崎と何かあった?」 「っ……それもありますけど…」 「けど?」 「先輩に……憧れの先輩に嫌われてしまったんです……」 口が勝手に動いていく。 「もうすぐで先輩、引退なのに……このまま、なのかな……」 嫌だ。酒井先輩に嫌われたままなんて嫌だ。 「優ちゃん。」 そう言って若葉さんは私を優しく抱きしめてくれた。