月と太陽の恋模様



「ほら、練習時間減るぞ。喋ってばかりいないでとっとと演奏しろよ。」




言う気は無いってことか。




「はい。」




私は練習に取りかかった。


結局先生が何に困っていたのかは謎のままだった。


他の部員が音楽室に来るまでのしばらくの間、ただ音楽室に私の吹くホルンの音だけが無常に響いているだけだった。