おまけ。

「あら、また新しい指輪をしているのね？」

朔はきらきら光る指輪に目をとめた。

「うん。先生とおそろいなの。この前、貰って…。」

望美は、いとおしそうにその指輪に触れた。

透明の指輪は望美にとても似合っていた。

「硝子…かしら？」

「ううん。えーっと、なんていったっけ…」

望美には馴染みのない石で作られていたので、思い出すのには時間がかかった。

「あっ、そう、金剛石！」

「金剛石！？」

朔は目を丸くした。

「うん。これなら、丈夫で、割れないし、傷もつかないんだって。」

望美は、しあわせいっぱいの顔をして朔を振り返ったのだった。


望美は、金剛石の現代語を知らなかった。