「――奈津…」

彼女の瞳に、俺が映る。

それが嬉しいと、俺は思った。

「――律人…」

奈津が俺の名前を呼んだ。

ときめく心臓がさらに加速する。

「――好きだよ」

ささやいた後、俺は奈津の唇をふさいだ。

温かい…。

温かくて、柔らかい彼女の唇。

キスがこんなにも温かいものだなんて、知らなかった。

この温かさを大事にしたいと、俺は思った。

奈津も一緒に――。

 ~*~Ritsuto~*~END