「奈津は……奈津はどうしているんですか!?」

場所も忘れて、俺は思わず大きな声を出して尋ねた。

中田さんは言いにくそうな顔をした後、
「――寝室に、監禁されてます…」
と、呟くように言った。

「――監、禁…?」

奈津が監禁されているって…?

信じたくもない事実だった。

「そこで毎日のように西川氏から虐待を受けています」

監禁されているうえに、旦那から毎日虐待を受けている。

「奥様は毎日のようにあなたの名前を呼んでいます。

私は…今まで勤めていた秘書たちは、そんな奥様がつらくて、つらくて……」

洟声になった中田さんは、目にハンカチを当てた。