「呼んでみろよ。

その代わり、お前をストーカーとして訴えてやるから。

俺に振られた腹いせにストーカーして、騒ぎを起こしたことみんな言ってやるから。

まあお前が警察に自首するって言うんだったら、話は別だけどな」

ゴミでも捨てるみたいに、俺はチナツを床にたたきつけた。

「うっ…!

たあっ…!」

チナツが今度は俺につかまれた部分を手で押さえている。

「――だって…だってリツトのこと好きだったんだもん…」

泣きながら言ったチナツに、
「泣くヒマがあるならさっさと帰れ。

帰らないんだったら警察に言うぞ。

ストーカーと不法侵入で」

チナツはビクッと躰を震わせた後、その場から逃げた。